グローバル人材のための国際情勢講座 Food for Future
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分類 | セミナー
世界展開力強化事業キックオフイベント「Deeper and DeeperからWider and Widerへ」
名古屋大学では、この度、令和５年度の世界展開力強化事業に採択され「微分型成長を重視した分野横断型日米協創人材育成」のテーマで米国主要大学との精力的な連携に基づく本学の国際性強化がスタートします。この機会に、キーとなる「微分型成長」の概念を含めて、米国や世界の大学・社会との連携に多くの示唆を与え続けられている福田収一先生をお招きして特別な講演会を開催いたします。福田先生は日本と米国の大学で教授職を勤められ、スタンフォード大学ではコンサルティング プロフェッサーとして米国大学の内部を熟知される立場で長く活躍されました。この講演会では、日本と米国・海外の特徴の違いから始まり、今後日本が目指すべき世界への貢献方法についてお話いただきます。今回の採択事業に関わる教職員の方、参加される学生の皆様はもとより、広く海外大学との連携に携わる教職員の方や、ポストコロナ時代を迎えて留学を希望される学生の方などにお勧めします。
何もないとき
©名古屋大学. Last Update 2023-12-12
Content／学習内容
講師
福田 収一 先生
現 慶應義塾大学 システムデザイン・マネジメント研究所 顧問
題目
Deeper and DeeperからWider and Widerへ
概要
産業社会も終末に近づき、次世代社会をデザイン、開発する時となった。産業社会はモノ
づくりの社会であり、Productの生産性をあげるために分業を導入した。そのため、私達
は人のために働くようになった。人間は自分がしたいことを自分の意思決定で実行した時
に最大の幸福感、達成感を得る。しかし、産業社会では私達はこうした最高の幸福感、達
成感を得ることができなかった。さらに、産業社会は過大なエネルギー消費など多くの問
題を産み出した。この方式、すなわち、Product中心で、Howの向上を目指す社会を続
けてゆけば人類も消滅せざるを得ない。しかし、人間の特性は他の生物と異なり、未来を
考えることができることである。そして人間が楽しむのはその未来を夢見て、自分の夢を
実現しようと挑戦するProcessである。夢は実現しなくてもよい。夢の実現のために努力、
挑戦をすることが重要なのである。人間は挑戦する生物である。産業革命以前は私達は自
分の夢をかなえるために努力し、挑戦した。その時代は、いかに自分の資源（能力、材料
など）を最大活用するかが重要であった。別の表現をすれば産業社会はHow, Deeper
and Deeperが重要であるが、産業革命以前はWhat, Why, Wider and Widerの世界で
あった。次の世代はこうした人間の特性を最大活用する世界としたい。すなわち、自給自
足の社会としたい。そのためにはTechnologyは誰でも、赤ん坊でも利用でき、自給でき、
そしてそうした活動を通して自分達の生活を最高の満足感で満たしたい。そのためには、
身体感覚をもっと活用すべきであり、それがEngineeringである。なぜ赤ん坊が教わりも
しないのにハイハイし、歩き、言葉を覚えるのであろうか？赤ん坊は自分の世界を創造し
ているのである。生きるとは創造であり、開拓である。ぜひ２２世紀を開拓の時代とした
い。そしてそこでは個別に異なるそれぞれの身体の動きを観察してチームを作り上げる日
本文化が重要な役割を果たす。本講演では日米の大学で働いた経験から、両者がそれぞれ
の特徴を活用すれば、Wider and Widerの世界が構築できると信じていることを述べる。
Information／その他の情報
受講要件
2023年１２月２１日（木）
開場13:00 開始13:30 終了14:30
名古屋大学 東山キャンパス ES総合館ESホール
参加無料・どなたでもご参加いただけます
米国始め海外大学との連携をお考えの大学教職員、
留学を希望される学生の方には、分野を問わずに
お勧めします。(事前予約不要)
Contact／お問合せ先
名古屋大学大学院工学研究科 原 進 kou-ryu(at)t.mail.nagoya-u.ac.jp
メール送信の際は(at)を@に変換してください。
