分野 | 建築・芸術

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『日本の芸術と文化を英語で学ぶ「工芸論:近代輸出磁器の変遷」』

この動画は明治維新以降日本人が海外向けに輸出した近代磁器について作品を紹介しながら論じていくものである。
日本の近代輸出磁器の歴史は、江戸末期に主に国内向けの染付磁器を作っていた瀬戸の陶工たちが、明治維新以降に藩の庇護を失い、輸出向けに目を向け上絵付に主力を注いだところから始まる。
アメリカ市場において外国製品にかけられた高い保護関税を乗り越える、ヨーロッパ磁器との価格競争に打ち勝ち、アメリカ人の嗜好を的確につかんで黄金時代を迎えたのは20世紀初頭である。特に第一次世界大戦勃発のためヨーロッパ製品が手薄となった1914~15年頃にかけては、日本製磁器製品はアメリカ市場において非常な人気を博した。
しかし、20世紀におけるアメリカの消費社会において、高い技術力と時間を要する盛り上げや磁胎にビーズを貼り付けたコラレンといった手の込んだ地肌の技法よりも、簡単な上絵付の彩色が中心になっていった。大量生産が可能で明るい色調のアール・デコのラスター彩の日本製食器は、アメリカで大流行する。
それらの歴史を、まずPart 1 「近代化の歩み」で、染付けから上絵付で描かれた花鳥図や美人図など日本古来のデザインをテーマにした作品を取り上げながら論じ、次のPart 2 「意匠は変化する!」では、アメリカ市民の憧れであったヨーロッパ伝統のデザインにいかに日本人が影響を受け、模倣していったのかを論じ、最後のPart 3 「伝統的意匠からアール・デコへ」では、アメリカ人が自分の国のデザインとして認知し流行したアメリカン・アール・デコを描いた時代から現代までを論じ、それらを三本の動画に分けて論及する。

Content/学習内容

Staff/スタッフ

    • 講師
    井谷 善恵
    東京藝術大学 グローバルサポートセンター
    特任教授

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